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家は購入と賃貸どっちがいいの?34名のアドバイス総まとめ決定版

家は購入か賃貸か?34名のアドバイス総まとめ 本当にお得なのはどっち?

ぷくろー

「家を購入すべきか」、それとも「賃貸にすべきか」。これは誰しも一度は悩む問題だよね。今回はそんな問題をわかりやすく整理していくよ。

この記事を読んでいる方は、家を購入すべきか、それとも賃貸にすべきかで悩んでいるはず

僕自身は、現在は賃貸住みの状況です。ただ、結婚という大イベントを経て、そろそろ「家の購入も考えたほうがよいのかな?」と考え始めているところでした。

そんな中、以下のツイートをしたところ、非常に為になるアドバイスをいくつも頂くことができました。

本記事では、こちらのツイートへの30名以上の方のアドバイスを元に、「購入or賃貸」の議論を網羅的に分かりやすく整理していきます

最後には、購入と賃貸のメリット・デメリットを踏まえた上で、筆者自身はどのような考えに至ったのかについてもご紹介しています。

この記事を読み終わる頃には、購入と賃貸のそれぞれの良い点と悪い点が分かり、自分なりの方針を考える土台ができているはず。

ぜひ最後まで読んでみてください。

まずは購入派と賃貸派を整理してみる

まず、家の「購入」と「賃貸」それぞれについて考える前に、前提の整理をしましょう。

特に「購入派」については、3つのパターンに分けることができるので、前提を合わせておく必要があります。

「購入派」は、「マイホーム型」と「投資兼用型」と「投資専門型」の3つに分けることができます。

  • マイホーム型:自分がずっと住み続けるための家を購入
  • 投資兼用型:まずは自分が住むが、その後売却や貸出も検討
  • 投資専門型:自分は住まずに、売却益や家賃収入を狙う

それぞれの型で目的が異なるわけですね。

本記事では、基本的に「住むことを前提」としているため、「マイホーム型」と「投資兼用型」を対象にしていきます。

僕自身は、「現時点でずっと住み続ける場所を決めるほど人生プランが固まっていない&場所に縛られずに生きていきたい」という志向性なので、基本的には「投資兼用型」を検討しています。

この前提のもと、以下では、「購入」と「賃貸」におけるそれぞれのメリット・デメリットを解説していきます。

購入のメリット

まずは「購入」のメリットについて解説していきます。

マイホーム購入のメリットは、以下の3点に分けられます。

  1. 購入のほうが賃貸より経済的にお得になる可能性が高い
  2. 賃貸では手に入りにくいグレードの高い居住スペース
  3. 戸建てなら子育ても安心

それぞれ解説していきます。

購入のほうが賃貸より経済的にお得になる可能性が高い

まずマイホーム購入による最大のメリットとして、「経済的にお得になる可能性が高い」ことが挙げられます。

購入のほうが賃貸より経済的にお得になる可能性が高い

賃貸に比べて、ローン完済後にも「不動産」という資産がある程度残りますし、特にここ10年ほどは不動産価格が上昇しているため、何年か住んでから売却した時に売却益が出てしまうという話も耳にします。

不動産価格の上昇がなかった場合にも、同程度のグレードの賃貸物件に比べて、毎月の支払いが低めになる傾向にあります。

また、ここ最近は住宅ローンが低金利になっていますし、さらに「住宅ローン減税制度」と呼ばれる住宅ローン残高に応じた税金の控除制度もあります。

これらを総合して考えると、マイホームの購入は賃貸に比べて経済的メリットが大きくなる可能性が高いといえるわけです。

筆者のような「投資兼用型」で考えている人の場合には、このメリットが購入する最大の理由となるでしょう。

注意
「住宅ローン減税制度」には、いくつか適用条件があります。主な条件として、「床面積が50平米であること」「ローンの返済期限が10年以上であること」などです。特に「50平米」の条件は購入の際に注意しておくとよいでしょう。

賃貸では手に入りにくいグレードの高い居住スペース

次に、これは特にマンションの場合の話ですが、購入の場合には「賃貸では手に入りにくいグレードの高い居住スペース」が手に入りやすいというメリットがあります。

賃貸では手に入りにくいグレードの高い居住スペース

マンションの中には、「賃貸用のマンション」と「購入用のマンション」がありますが、「購入用マンション」のほうが長期の居住を想定した作りになっており、壁の厚さ・キッチンの広さ・床暖房の有無などで違いが出てきます。

ちなみに、購入用マンションを個人で貸出しているものを「分譲賃貸」と言いますが、こちらであれば賃貸でありながら購入用マンションのグレードを味わうことができます。

僕自身もただいま分譲賃貸のマンションに住んでいるのですが、やはりこれまでの賃貸物件と比べて、住みやすいなと感じたりします。

購入用マンションのグレードは「購入」の1つのメリットといえるでしょう。

戸建てなら自分たちの生活空間を作りやすい

3点目として、購入の中でも特に「戸建て」の場合には、「自分たちの生活空間を作りやすい」というメリットがあります。

戸建てなら自分たちの生活空間を作りやすい

庭付きの戸建てにして庭でBBQをしたり、そもそも家の設計段階から自分たちの考えを反映させたりすることもできます。

「自分たち家族だけの空間」というお金に換算できないような幸せを手に入れるために、戸建てマイホームを購入したいという場合には、購入一択ともいえそうですね。

購入のデメリット

つづいて、購入のデメリットについても見ていきましょう。

不動産購入のデメリットは以下の4点で整理できます。

  1. ここ最近は不動産価格が割高な状況にある
  2. 地震・転勤・隣人などの様々なリスクがある
  3. 売却や貸出にはそれなりの知識や工数が必要
  4. 家の維持コストにも注意が必要

それぞれについて解説していきます。

ここ最近は不動産価格が割高な状況にある

まずは、「ここ最近は不動産価格が割高な状況にある」という点です。

実際にデータを見てみましょう。例えば、東京23区のマンションと土地の㎡単価変動率は以下のようになっています。

ここ最近は不動産価格価格が割高な状況にある

東京23区のマンション、土地の㎡単価変動率(2007年基準)(引用元)

特に、マンション価格の上昇が大きく、2007年比で30%以上の上昇となっています。

割高な状態で購入をしてしまうと、価値が平常水準に戻った時や下落した時に価値が目減りし、売却をしようとしても思うような金額では売れない状況が想定されます。

これは賃貸に出す場合にも同様です。

今後、日本全体としても都内でも、「人口減少」は明らかに来る未来です。また、「2022年問題」による急激な不動産価値下落の懸念もあります。

2022年問題
2022年問題とは、2022年に都市部にある一部の農地が宅地並みの課税となるため、農地の保有者は農地を大量に手放し、不動産価格が大幅に下落に転じる可能性があるという問題

家の購入全般のデメリットというよりは、「家を割高な今購入するデメリット」ですが、これは大きなリスクでしょう。

MEMO
都心部の駅近物件は価値が下がりにくく、不動産価格が上昇している局面では、そのような物件を購入しておくのが無難と言われています。

地震・転勤・隣人などの様々なリスクがある

次に、購入した場合には、「地震・転勤・隣人などの様々なリスクがある」という点が挙げられます。

地震・転勤・隣人などの様々なリスクがある

地震リスクについては地震保険に入っておけばOKという話ではありますが、その分月々のコストは上乗せされるため、悩ましいところです。

転勤リスクと隣人リスクについては、家を購入している場合には賃貸に比べてすぐに引っ越しづらいことに起因するリスクです。

売却して乗り換えたり貸出をしようとするのにはそれなりの工数がかかるものなので、購入の際にはこれらのリスクをケアしておくとよいでしょう。

転勤に関してはタイミングが予測できればOKですが、予測できない転勤があるような会社に勤めているとなると、なかなか購入に踏み切りづらいですね。

隣人リスクについては、マンションであれば一度賃貸で住んでみる、家の周辺を何度も訪問してみる、ゴミ捨て場の様子から治安を予測するなどといった方法で、少しでもリスクを減らしていけるといいですね。

売却や貸出にはそれなりの知識や工数が必要

前の項目に関連しますが、「売却や貸出にはそれなりの知識や工数が必要」というのも購入のデメリットのうちの1つです。

売却や貸出にはそれなりの知識や工数が必要

そもそも売却や貸出を前提にした場合、まず購入する物件の「見定め力」が必要となります。

この記事を読んでいる方は物件の購入は初めてという方がほとんどだと思いますが、「自分に不動産の見定め力があるのか」と問われると不安になりませんか?

僕自身も購入の経験はないため、もし購入する際にはきちんと勉強せねばと思っています。

また、実際に売却する時には仲介業者がいるといえど賃貸以上の工数はかかりますし、貸出の場合にも賃貸募集・修繕などで継続的に時間はとられることになります。

これらは購入におけるデメリットのうちの1つといえるでしょう。

家の維持コストにも注意が必要

最後に、家を購入した場合、「家の維持コストにも注意が必要」です。

家の維持コストにも注意が必要

不動産会社の営業は家を売りたいのであまり言わないかもしれませんが、家を購入すると様々なランニングコストがかかることになります。

たとえば、マンションの場合には、以下のようなコストが発生します。

  • 固定資産税
  • 修繕積立金
  • 専有部分の修理代やリフォームのための積立金

これらのコストはきちんと把握しておくとよいでしょう。

賃貸のメリット

ここまでは、家の「購入」におけるメリットとデメリットについて解説してきました。

続いて、反対に「賃貸」の場合のメリットとデメリットについても見ていきましょう。

まずは、「賃貸」のメリットからです。以下の4点に分けられます。

  1. ライフスタイルの変化に合わせて物件を変えやすい
  2. 賃貸のほうが立地の良い物件が見つかりやすい
  3. 分譲賃貸マンションならグレードも問題なし
  4. 売却や貸し出しなどの際の面倒なやりとりがなくなる

それぞれ解説していきます。

ライフスタイルの変化に合わせて物件を変えやすい

まずは、「ライフスタイルの変化に合わせて物件を変えやすい」という点です。

これは直感的に分かりやすいでしょう。

ライフスタイルの変化に合わせて物件を変えやすい

転職・転勤・彼女との同棲・子供の成長など、様々なライフスタイルの変化に応じて、賃貸であればすぐに引っ越しをして合わせていくことができます。

もちろん敷金礼金や引っ越し代金はかかりますが、家を購入していた場合に比べると、そのハードルは圧倒的に低いといえるでしょう。

賃貸のほうが立地の良い物件が見つかりやすい

次に、「賃貸のほうが立地の良い物件が見つかりやすい」という点です。

賃貸のほうが立地の良い物件が見つかりやすい

一般的に、購入よりも賃貸のほうが、物件の流動性が高いため、自分好みの物件を見つけることができます

たとえば、都心部の会社近くの家に住みたいとなったときに、購入だと見つかりにくくても、賃貸なら見つかるといったことが多々あります。

分譲賃貸マンションならグレードも問題なし

つづいて、賃貸は部屋のグレードが落ちると言われていますが、「分譲賃貸マンションならグレードも問題なし」。これもメリットといえるでしょう。

分譲賃貸マンションならグレードも問題なし

「購入」のメリットでも触れたように、「購入用マンション」と「賃貸用マンション」では部屋の作りのグレードに差があります。

ただ、「分譲賃貸」であれば、購入用マンションのグレードを賃貸の形で得られるわけです。

SUUMOの分譲賃貸選択画面

大手の賃貸情報サイトであれば多くのサービスで「分譲賃貸」の検索絞り込みができます(SUUMOキャプチャ)

このように、SUUMOなどの大手の賃貸情報サイトでは、「分譲賃貸」の検索条件があります。

「賃貸が良いけれど家のグレードが、、、」という方は「分譲賃貸」を検索条件として入れてみるとよいでしょう。

MEMO
↓ちなみに、最近家を新築で購入された方は、SUUMOさんが5,000円キャッシュバックのアンケート募集をしているので是非。
» 【SUUMO】新築マンション・新築一戸建て購入者アンケート(回答者にもれなく5,000円キャッシュバック)

売却や貸し出しなどの際の面倒なやりとりがなくなる

さいごに、「売却や貸し出しなどの際の面倒なやりとりがなくなる」という点です。

売却や貸し出しなどの際の面倒なやりとりがなくなる

購入時のデメリットの裏返しとなります。一度家を購入すると、売却や貸出をしようとしても、それなりに工数がかかります

自分自身は経験がないので実体験としては分かりませんが、賃貸の契約よりも面倒になるのは目に見えています。

もちろん、全て一括で代行してくれるような会社もあるようですが、手数料と見合うかどうかというところですね。

賃貸のデメリット

つづいて、賃貸のデメリットについても見ていきましょう。

賃貸のデメリットとしては、以下の2点が挙げられます。

  1. 家賃を払っても資産が残るわけではない
  2. 借り物のためリフォームなどのアレンジができない

それぞれについて解説していきます。

家賃を払っても資産が残るわけではない

まずは、「家賃を払っても資産が残るわけではない」という点です。

家賃を払っても資産が残るわけではない

賃貸では毎月家賃を支払うことになりますが、それは「消費」であり、資産の増加には繋がっていきません。

一方、購入の場合には、毎月のローンの支払いが「不動産」という資産の購入に使われていくことになります。

もちろん「不動産」の価値は年々目減りしていくことが想定されますが、それでも資産価値は一定期間持続します。

実際に計算をしてみると分かると思いますが、同じような物件があった場合には、賃貸よりも購入のほうが経済的にお得になる可能性が高くなります。

借り物のためリフォームなどのアレンジができない

また、賃貸の場合には「借り物のためリフォームなどのアレンジができない」という点も挙げられます。

借り物のためリフォームなどのアレンジができない

契約内容にもよりますが、基本的には賃貸物件を自分好みにリフォームすることはできません

家族のスペースとして、自分たちだけの空間を作りたいという気持ちがある場合には、賃貸は向かないでしょう。

購入か賃貸かを考察してみる

以上の「購入」と「賃貸」のメリットとデメリットを踏まえて、ここからは考察をしていきましょう。

もちろん考察には正解はありませんし、居住地域・年収・家族構成・ライフプランなどの要素によって、考え方は変わってくるはずです。

ここでは、30歳、都内在住、妻との2人暮らし、年収は都内平均やや上くらいの場合で考えていきます。

以下の条件に当てはまる物件があれば購入

結論から言うと、以下の条件に当てはまる物件があれば購入を検討しようと思っています

  1. 価値の大幅の下落がしづらい「都内駅近の中古物件」
  2. 住宅ローン控除適用内の「50平米以上の物件」

様々な意見がありますが、もし上記条件を満たしており気に入った物件があれば「買い」だと思っています。

背景を説明しましょう。

現在不動産価格は割高な状態にあり、今後人口減少や2022年問題などで不動産価格が下落していくことも考えられます。

ただ、都内駅近の物件であれば、都心部で仕事をする人たちに支えられて今後少なくとも10年ほどは継続的に需要が持続すると考えています。

都内駅近の中古物件

逆に、それ以外の地域は、人口減少の効果を受けやすく下落リスクは高くなります。こちらは注意が必要です。

また、「中古物件」と書いているのは、新築物件は広告費用など「新築プレミアム」が価格に上乗せされており割高な傾向にあるためです。

「住宅ローン控除」については、前述の通り、所得控除の対象となる物件を購入したほうが明らかにお得なので、条件として入れています。

これらの条件のもと、4,000万円〜7,000万円あたりで良さそうな物件が出てこないかと探していたりします。

ただ、不動産価格が割高なことには間違いないので、無理に買いに走るというよりは、賃貸物件に住みながら、良い物件が出てくるのを今か今かと待ち伏せしているようなイメージです。

新型コロナウイルスの影響をどう考えるか

現在気になるトピックとして、「新型コロナウイルス」をどう考えるべきかという論点があります。

新型コロナウイルスの影響で、経済は不況に陥り、リーマンショックの時と同様に不動産価格も大幅に下落に転じるのではないかという話です。

新型コロナウイルスの影響をどう考えるか

今後、企業の倒産や人員のリストラが増えていくとなると、不動産の購入ニーズが減少し、じわじわと価格減少が起きてくる可能性があります。

一方で、デベロッパーは既に土地を高値で購入しているため、「一定の利益確保のために価格を下げないのでは?」という見方もあります。

こちらの見方によると、新たにデベロッパーが土地を購入してマンションを建築してとなると、3年くらいのスパンが必要となるため、下落が起きるとすると3年後に注意すべきとのこと。

どちらに転ぶかは分かりませんが、向こう1年間ほどは「よっぽど良い物件と出会わなければ見送り」という判断が妥当かもしれません。

僕自身はそのような方針で検討していこうと考えています。

まとめ

本記事では、居住用の家について「購入」と「賃貸」のそれぞれのメリットとデメリットについて解説した上で、自分自身だったらどうするか考えてみました

家は人生の中でもトップクラスの高い買い物なだけに、購入するのかよいか賃貸にするのがよいか、よく議論になりますよね。

僕自身もどこから考えるべきか、どんな論点があるのか迷っているところでしたが、皆さんからの様々な視点のアドバイスにより、思考がまとまりました。

アドバイスをくださった皆さん、本当にありがとうございました。

この記事の内容が、「購入 vs 賃貸」を考える上での一助となれば嬉しいです。

実際のツイートによるアドバイスを見てみたい方は、以下のツイートのリプライ欄をご覧ください。