ぷくろー
3月3日、楽天モバイルは、携帯電話の通信事業の開始と新たな料金プラン「Rakuten UN-LIMIT(ラクテン アンリミット)」を発表しました。
「他社が真似できない料金体系になる」
そんな三木谷社長の言葉の通り、楽天回線エリアにおいては月額2,980円でデータ使い放題という他社を圧倒するプランが発表されました。
ただ、その一方で、よく見てみると「あれ、今は申し込むべきじゃないな」と思ってしまいました。
本記事では、そんな楽天モバイルの新料金プラン発表に対して僕が感動した理由と落胆した理由をそれぞれ解説していきます。
目次
楽天モバイルに感動した理由
まず、楽天モバイルに感動した理由は、以下の4点です。
- 月額2,980円でデータ使い放題!とにかく安い
- 「ワンプラン」でユーザーとしても分かりやすい
- グローバルな連携のもとで世界初の完全仮想化ネットワーク構築
- 東京・大阪・名古屋は楽天回線で網羅、その他もKDDI回線でカバー
それぞれについて、解説していきます。
月額2,980円でデータ使い放題!とにかく安い
まずは、やはり大容量プランで月額2,980円という料金は衝撃的ですよね。
3大キャリアの大容量プランと価格を比較すると、その差は歴然です。
月額費用 | データ通信容量 | |
---|---|---|
楽天モバイル | ¥2,980 | 無制限 |
NTTドコモ | ¥6,980 | 60GB |
KDDI | ¥7,480 | 無制限 |
ソフトバンク | ¥7,480 | 50GB |
楽天モバイルだけ、格安SIMの値段のようです。
そして、先行予約の先着300万人については1年間料金が無料になるということで、こちらも衝撃的ですね。
価格破壊ってやはりこのようなイノベーターから起こるのだなと感心しました。
「ワンプラン」でユーザーとしても分かりやすい
そして、今回の新料金プランで称賛したい点がもう1つあります。
それが「ワンプラン」というその名の通り「プランが1つだけ」というシンプルさです。
携帯電話の料金プラン、特に3大キャリアのプランは様々なプランがあり、一般のユーザーからすると、どのプランにすればよいのかよく分かりません。
それに対して、楽天モバイルでは、プランを1つに絞ることで、ユーザーの負担を軽減してくれています。
また、このプランの簡潔さは、申込時の店舗オペレーションやシステム面での負荷も軽減できることが想定されるため、楽天側としてもコストダウンに繋がります。
「月に2GBくらいしか使わないからもっと安くしてくれ〜」という声も聞こえてきそうですが、「それは格安SIMでやってくれ」ということかもしれませんね。
グローバルな連携のもとで世界初の完全仮想化ネットワーク構築
続いて、楽天モバイルは技術もすごい。
楽天モバイルの新プラン発表では、まずは技術の話からでした。世界初の完全仮想化ネットワークの構築についてです。
世界40の国々にわたるグローバルチームのもと、クアルコム、ノキア、シスコシステムズ、インテル等、世界を代表する企業と連携して、作り上げた技術とのこと。
これを冒頭に持ってくるあたり、楽天としてはかなりの自信作なのでしょう。
発表会の中では、各社の代表からの賛辞の言葉もあり、楽天はグローバル企業なのだなと感じさせられました。
2010年から取り組みを始めていた「英語の公用語化」がじわじわと効いてきていますね。
東京・大阪・名古屋は楽天回線で網羅、その他もKDDI回線でカバー
回線ネットワークについても、東京・大阪・名古屋については、楽天の回線で網羅されている状況です。
また、それ以外の地域(上図の「パートナーエリア」)についても、KDDIの通信を利用することでカバーするとのこと。
まずは人口密度の高い箇所で要件をクリアして、その後、他の場所へも広げていくという王道ですね。
東京・大阪・名古屋以外の方は不満もあるかもしれませんが、無料期間である1年間のうちに、基地局も数も増えて解決されていくのではないでしょうか。
今後の続報に期待ですね。
楽天モバイルに落胆した理由
さて、ここまでは楽天モバイルに対する賛辞の言葉を述べてきました。
発表を見て僕が最初に受けた印象は以上のような感じです。
ただ、いざ申し込もうとして詳細を見てみると、落胆というかがっかりしてしまいました。
そんな落胆ポイントは以下の2点です。
- 「楽天回線対応」の端末のみ利用可能だった
- 先行申込は新規のみでMNPに対応していなかった
それぞれ説明していきます。
「楽天回線対応」の端末のみ利用可能だった
実は、楽天モバイルの対応機種は限定的であり、日本で最も保有台数の多い iPhone には現時点では対応していません。
筆者は iPhone ユーザーなので、この情報を知った時点でNGでした。
iPhoneの対応については、engadget さんの取材によると、以下の通り。
楽天モバイルの広報担当者は、iPhoneへの対応予定について『現時点では申し上げられることはない』とコメント。対応時期は不透明です。
今後対応をしていくのだとは思いますが、当面は iPhone を使い続けたい人にとってはNGですね。
ちなみに、「楽天回線対応機種」はこちらから確認することができます。
最安の端末で、¥17,578の「HUAWEI nova lite 3」ですね。


Android端末でもOKという方であれば、このあたりの端末に切り替えて月々の固定費を抑えるのも全然ありでしょう。
HUAWEIさんのスマホは安くても機能面で困るということはないと思います。
先行申込は新規のみでMNPに対応していなかった
もう1つの落胆ポイントは、3月3日に開始された先行申込は「新規のみ」で「MNP非対応」だったということです。
つまり、1年間の料金無料となるためには、今の電話番号を引き継げないということです。
個人的には、これは相当厳しいですね。今の携帯電話番号は、様々なサービスにおける認証などにも利用しているため、それを変更するのは面倒すぎます。
4月8日以降の本申込みではMNPも対応するとのことですが、それまでに1年間無料の300万人分の枠が余っているかどうか気になるところですね。
総じて楽天モバイルには期待をしています
というわけで、楽天モバイルに感動した4つの理由と落胆した2つの理由について解説してきました。
ネガティブな点も少し書きましたが、基本的には楽天モバイルには期待しています。
これまで3社の寡占状態にあった携帯電話通信事業にイノベーションを起こしてくれる存在として、今後の動向にも注目していきたいと思います。
最後にこれだけ言わせてください。
iPhoneへの早期対応よろしくお願いします!
モバイルWi-Fiとして利用する方法はあり
この記事を執筆してから一夜明けて、やっぱり楽天モバイルのSIMカードを購入することにしました。
「モバイルWi-Fi」としての利用を思いついたからです。詳しくは以下の記事をご覧ください!

ちなみに、楽天モバイルのSIMカードは以下のリンクから購入できます。
2020年4月末現在の状況を追記させていただくと、その後、実際に楽天モバイルをモバイルWi-Fiとして利用しており、非常に快適です。みなさんも是非お試しを!